シニア猫に多い健康トラブルと早期発見のポイント
「うちの子は元気だから大丈夫」と思っていても、猫は体調不良を隠す習性があります。シニア期に起こりやすいトラブルを知っておくことが早期発見・早期ケアにつながります。
1. 慢性腎臓病(CKD)
シニア猫の死因第1位とも言われる慢性腎臓病。初期は症状がわかりにくく、多飲・多尿・体重減少が典型的なサインです。10歳以上では約3割が発症するとされ、定期的な血液検査が早期発見の鍵です。
2. 関節炎・変形性関節症
犬と同様に猫も関節炎を発症します。高いところに上がらなくなった、段差を避けるようになった、毛繕いが減ったなどが初期サインです。痛みを見せず「老化」として見過ごされやすいので注意が必要です。
3. 歯周病・口腔内疾患
3歳以上の猫の約80%に歯周病の兆候があると言われますが、シニア猫では進行していることが多いです。口臭・食欲低下・よだれ・顔をこすりつけるなどのサインに気づいたら早めに受診しましょう。
4. 甲状腺機能亢進症
10歳以上のシニア猫に多い内分泌疾患です。食欲旺盛なのに体重が減る、活動量が増えてそわそわするなどの症状が特徴的です。血液検査でT4(甲状腺ホルモン)を測定することで診断できます。
5. 認知症(認知機能不全症候群)
夜中に大きな声で鳴く、トイレを失敗する、ぼーっとしている時間が増えるなどが認知症のサインです。完治は難しいですが、環境を整えることで症状を和らげることができます。
日常でできる健康チェック
- 週1回体重測定(300g以上の減少は要注意)
- 毎日の水飲み量・おしっこの量を確認
- 食欲・毛並みの変化に気づく
- 年1〜2回の定期健診(血液検査・尿検査)
シニア猫の健康管理カレンダー
7歳を超えたら半年に1回の定期健診を目安にしましょう。血液検査(腎臓・肝臓・血糖値)と体重測定だけでも早期発見につながります。自宅でも毎月1回、体重と飲水量を記録しておくと異変に気づきやすくなります。体重が1ヶ月で5%以上変動した場合は早めに受診することをおすすめします。
食事・環境でできる予防
- 腎臓への負担を考え、リン・ナトリウムが控えめなシニア用フードに切り替える
- 水分補給を増やすためウェットフードや自動給水器を活用する
- 段差を減らして関節への負担を軽減する(ステップや低めの猫ベッドなど)
- 過度なストレスを避け、静かで安心できる環境を整える